こんにちは!
今日は太陽光発電所開発というプロジェクトに対し、私たちがどのようなことを考えながら取り組んでいるかお話ししたいと思います。
私たちの想い
私たちは、21世紀最大の課題は “気候変動問題” だと考えています。GHG (Green House Gas; 温室効果ガス) の大幅な削減を行ない、この問題を解決へと導くまでには相当な努力が求められます。私たちは、いまの文明を捨てる (= 石器時代に戻る) ことなくテクノロジーの力で現状の地球環境を少しでも改善し、より良い環境を後世に残したいという思いで取り組んでおります。あいにく、一人一人にできることは限られています。しかし誰かが取り組まなければ、現状は悪くなる一方です。私たちは、周囲と調和した無理のない設計をし、地域との共生を図れば、自然エネルギーは必ずや基幹電源になり、エネルギー問題、ひいては気候変動問題の解決に繋がると信じています。そして、自然エネルギーの持つ強みを生かすべく、常に新しいテクノロジーやサービスをリサーチしています。その上で、発電所開発にあたっては次のことを心がけています。
1. 年間発電量の最大化を図ります
これは、お客様にとっても、エネルギー問題の解決のためにも重要な視点です。
発電所を設置する土地の形状は様々ですが、その敷地内で最大の発電量が得られるよう、角度、方位、反射光までを徹底的にシミュレートしております。
特に朝方の日照は重要です。PCS (パワーコンディショナ) も人間と同様で目覚めが悪くなれば、その日の仕事量 (= 発電量) が減ります。東側に影がかかることのないよう、またPCSが早朝から立ち上がるよう (許容値の範囲内で) 開放電圧が高くなるように設計しております。低圧発電所のみならず、メガソーラー (高圧・特別高圧) の知見をフィードバックし、電圧上昇抑制やPCSの待機電力、漏電ブレーカーの定格感度電流などの細部にまでこだわっている会社は数少ないと自負しております。
透明性・客観性を担保するため、基データはNEDOのデータベースを用いており、シミュレーション条件や結果はすべて画面上でお見せすることができます。
2. 信頼性の高い部材を用います
設置された年の発電量だけでなく、生涯発電量も高い必要があります。そのためには信頼性の高い部材を選定することが必要です。
PV (太陽電池モジュール) はPID (Potential Induced Degradation; 電圧誘起劣化) フリーかつ経年劣化率の低いものを、PCSは故障が少ないものを選定しております。
架台やケーブルも同様です。私たちは、価格だけで勝負するメーカーのものは選びません。
3. 設置後の安心まで
日本は災害が多発する国です。地震、津波、洪水など、起こりうるあらゆることを想定して進める必要があります。
私たちはリスクマネジメントの一環として、土地の契約前にハザードマップの確認を行なっており、また必要に応じて着工前に杭の引き抜き検査を行なっております。
工事は多数の実績があり、信頼の置ける施工店にのみ依頼しております。CAD図面は代表自らが確認し、設置にあたり問題がないか判断しております。
さらに、コストとの兼ね合いの中で、お客様にとってメリットのあるよう、保険会社・保険内容のアドバイスも行なっております。例えば、同じ水災補償でも「浸水条件あり・なし」によって、年額の保険料が数千円単位で変わってきます。発電所の周辺に河川がなく、高台に位置する地域では「浸水条件なし (= 1cmでも浸水が起きた場合に保証をする)」の保険を組む必要性は低いのです。
近年、費用が高くそれでいて何かと免責条件が付く「発電量保証」を薦められるケースが散見されます。それであれば、PCS毎に監視できるモニタリング装置を設置し、装置側でPCS同士の比較を行なった方が異常に気付きやすく、コストも抑えられると考えます。
様々なオプションを薦める、縛りをつける同業者も多いようですが、私たちは発電所の心臓部にお金をかけ、重要度の低い箇所はセーブするという考えでご提案をしております。そして、お客様にはキャッシュフローの最大化を目指していただき、2基目、3基目と増やしていただければ、既存の火力発電や原子力発電に頼らない未来が遠からず実現できると考えています。
これからも “地図に残る仕事” として恥ずかしくない発電所を造る所存です。
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